北ア常念山脈(長野) 蝶ヶ岳(2677m) 2020年8月12日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 1:09 三股駐車場−−1:23 林道終点−−1:33 吊橋−−1:42 力水−−1:51 ゴジラの木−−2:40 まめうち平−−3:18 蝶沢−−4:29 大滝山分岐−−(防寒着借用)−−4:43 蝶ヶ岳 4:53−−5:46 蝶沢−−6:09 まめうち平−−6:41 力水−−6:46 吊橋−−6:51 水浴び 6:56−−6:59 林道終点−−7:08 三股駐車場

場所長野県安曇野市
年月日2020年8月12日 日帰り
天候曇&ガス、時々小雨 稜線は南西の強風
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場三股駐車場を利用。ハイシーズンは満車になりやすく第二駐車場を利用することも
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無無し
山頂の展望晴れれば大展望
GPSトラックログ
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コメント気圧配置がイマイチで稜線はガスで何も見えないのを覚悟で登ったが、予想通りガスって展望皆無。出発直後に雷が鳴ったのには驚いたが、雨は小雨が散発的で雨具は不要だった。稜線では南西の風が強く爆風状態。お盆休み中でテント場は混雑していた。中一日の休養で3回目の北ア日帰りなのでさすがに疲れた




今回も日の出を目指して真夜中に出発。まだ駐車場に空きあり 三股駐車場奥のゲート
林道終点。おそらく蝶ヶ岳ヒュッテ関係者の車 三股分岐。前回登った時と違って完璧な刈り払い
本沢の吊橋 最終水場(力水)。昨年には無かった竹筒が設置されていた
今年初めて見るゴジラの木 まめうち平(1916m峰)
蝶沢。水が流れて給水可能。雨の多さが分かる 安曇野の夜景。まだガスに突入していない(時々ガスる)
標高2480m付近で連続的にガスに突入 大滝山分岐
蝶ヶ岳ヒュッテ手前で強風に備えてゴア上下着用
テント場。意外に多い。昨日夕方は天気は良かったが今日は悪天。まだ出発する人はいなかった。3つの光は自分のライトの光
ガスの中山頂へ 蝶ヶ岳山頂。やっとライト不要な明るさに
穂高もガスの中。これでもガスが薄まった瞬間 山頂から見たテント場。これもガスが薄まった瞬間
ガスが切れた僅かな時間で下界が見えた ミヤマアキノキリンソウ。まだ暗くてブレている
キヌガサソウ エゾシオガマ。風で揺れてブレている
ハクサンフウロ クルマユリ
ミヤマキンポウゲ ウサギギク。これも風でブレている
ヨツバシオガマ イブキトラノオ
トリカブト モミジカラマツ
ハナチダケサシ カニコウモリ。このコースでは標高1900m以上の樹林帯で多数みられる
オトギリソウ 常念岳もガスの中
ゴゼンタチバナ ソバナ
マルバダケブキ ヤマハッカ
オオバミゾホウズキ。蝶沢周辺のみにある ツルリンドウ
2日前の柏原新道でも見たが種類不明 ヤマアジサイ
キオン キツリフネ
林道終点の登山指導所。これから登る登山者で賑わっていた 三股駐車場。満車になっていた


・今日も山は天候が思わしくない。お盆休み期間中は前線が日本海に停滞し、それに向かって湿った南西の風が吹き込む気圧配置が続き、標高が高い山はガスの中の確率が高い。毎日のように槍ヶ岳のライブカメラを見ているがほとんど真っ白のまま。夏の太平洋高気圧の勢力範囲が広がらないとこの気圧配置は破れないだろう。

・というわけで、天気が悪くてガスって展望が無くても許容できる山ということで今年初の蝶ヶ岳へ。各種予報では雨ではないが、ガスによる霧雨と強風は覚悟の上。幸いにして三股コースは最後の最後まで稜線が風をブロックしてくれるので、常念岳のように暴風の中を歩く必要はない。風に晒されるのは蝶ヶ岳ヒュッテから山頂の僅かな区間だけだ。

・前日夕方に三股に入ったが夕方は予想外に天候が良く、常念岳や蝶ヶ岳など常念山脈の山々がすっきりと見えていた。この天気が明日朝まで続けばいいのだがとちょっと希望が持てた。

・三股駐車場の入りは7割程度で空きがある。お盆休み期間の谷間だからか、それとも天気が悪いからか。人が少ないのはこちらとしては歓迎だ。

・今回も日の出の時刻に山頂到着を目指して夜中に出発。頭上には星が少し見えるが稜線の方向には全く見えず、昨日夕方と違って稜線は雲に覆われているようだ。それどころが出発直後に1発だけ雷鳴があってびっくりした。しかし雷はこれだけだった。

・林道終点には蝶ヶ岳ヒュッテ関係者の物と思われる3台の車あり。

・深夜の登山道は無人で周囲に光は皆無。夜は鳥のさえずりも聞こえないので風で木の葉がざわめく音のみ。静かだ。上空は時々雲の間から月明りが漏れると急に明るくなるが、月も星も見えない時間の方が圧倒的に長い。

・通常シーズンなら最後の水場となる力水には孟宗竹のパイプが設置され、水が汲みやすくなっていた。昨年は無かったものなので今年設置されたのだろう。水場の水量は例年より多かった。

・ゴジラの木を通過して尾根に取り付き登っていく。ここは蝶ヶ岳にブロックされて南西の風は直接当たらない地形だが、それでも時々木々の葉がざわつくほど風が吹きつける。稜線は結構な風が吹いていそうだ。登りの今は風があった方が涼しくて助かる。

・真っ暗な「まめうち平」を通過。しばらくは緩やかな樹林帯斜面を行く。この先からカニコウモリが多く見られる様になる。

・標高2100mを越えて西へトラバースが始まると蝶沢を横断。いつものこの時期なら沢は涸れているが、今回は水が流れて補給可能だった。梅雨の長雨の影響だろう。

・更に高度を上げると雨具が必要な雨量ではないが時々雨がぱらつくようになる。上空には星は見えず厚い雲に覆われているようで山頂での展望は絶望的だ。標高2300m付近からは時々ガスがかかるようになり、標高2500mを越えるとずっとガスの中へ。まだ山影なのに風が出てきたので、予想通り稜線は強風なのは確定的。

・大滝山分岐を通過して森林限界へ。背の高いハイマツ帯を登って低いハイマツ帯に変わる直前で防寒用に上下のゴアを着用。この先は風が吹き荒れているので半袖半ズボンでは寒すぎる。気温は+10℃前後。まだ薄暗い時間でライトが必要だがここで本日初の下山者とすれ違う。

・ガスに覆われた蝶ヶ岳ヒュッテに到着。お盆休み期間中とあって通常の週末並みにテントが立ち並んでいる。ここのテント場は稜線東側直下になるので強い西風を避けることができる位置にあり、ここに至るハイマツ帯よりは風は弱いが無風ではない。ライトを点灯してテントの中で朝飯準備中らしい住人が半分程度。この天候だと三股や上高地に下山する連中はいいが、常念岳方面に縦走する計画の登山者は判断に悩むところだろう。

・テント場を抜けて稜線に出ると南西の爆風状態で、山頂へは風上側に体を傾けながら歩くような状態だった。先日の常念岳よりはマシだが、長時間この状態の中を歩くのはきついだろう。

・無人の蝶ヶ岳山頂に到着。強風とガスで長時間滞在できるような状況ではないので、少しだけ飯を食ってとんぼ返り。目の前に広がるはずの穂高はガスの切れ目でも麓だけしか見えない。風向きからして風は穂高連峰でブロックされずその南側を通り抜けて直接吹き付けているようだ。

・山頂滞在は約10分で下山開始。テント泊や小屋泊まりの登山者の大半がこの天候なのでまだ動き出していないうちに、日帰りの私の方が先に下山とは・・・・。

・テント場やお花畑では高山植物は秋に切り替わりつつあった。テント場周辺で最も多く見られたのはミヤマアキノキリンソウ。お花畑は今年は花が少ないように思えた。咲いていたのはハクサンフウロ、クルマユリ、ミヤマキンポウゲ、ウサギギク、ハクサンチドリ、オトギリソウなど。まだ薄暗い時間でデジカメのシャッター速度が遅く、風に揺れる花がブレてしまった。

・下山時は往路よりもガスの高さが高くなってきたようで、樹林帯に入るとガスの層から脱出し下界が見えるようになった。常念岳はずっとガスの中だったが前常念岳はガスの下で、標高2700m付近がガスの境界のようだった。雲は稜線付近のみかかっていて、下界には日差しが差し込んでいるのが見えた。寒い稜線とは対照的に下界は暑そうだ。

・山頂手前ですれ違った本日最初の下山者に途中で追い付き、日帰りなのに宿泊者よりも早い下山となった(笑)

・この天候でも登ってくる登山者はそれなりにいた。でも今日は登山口付近と山頂では天候が大きく違う。多少なりとも天気が回復するといいのだが。稜線の天気がいい場合はすれ違う人に「上は天気がいいよ!」と話しかけるのだが、今回の天気では情報を伝えるとテンションが下がるだけなので、上の状況を聞かれない限りはこちらから言い出すことはしなかった。

・林道終点に出る手前で支流で水浴び。稜線では強風で体感温度はおそらく0℃以下だっただろうが、下山時は風も無く気温が上がって標高が落ちると汗が噴き出す。水浴びは気持ちいい!

・林道終点の登山指導所には人が入っていた。三股駐車場に戻ると満車状態で路側駐車も見られた。

 

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